クリスマスに有志たちと一緒に友人加藤賢さんのお墓参りに行ってきた。加藤さんと知り会ったのは十数年前の私の第1回トークショー（ビバ・ラ・ルチャ）。加藤さんはタイガーマスクの研究家で、大手企業に勤めながらもマスク作りを始めに、財布、バッグなど何でも作ってしまう手先の器用なクラフトマンであった。Ｇスピリッツにもタイガーマスクのマスクに関する研究文を多く執筆してくれた。大好きなメキシコにも毎年旅行し、全土のリゾート、秘境、遺跡を巡る一方、マスカレーロ（マスク職人）やマニアコたちとの親交を深めていた。私たちも彼と一緒に毎年、温泉旅行をしてきたが、コロナ禍で去年から中止に。加藤さん自身の恒例のメキシコ旅行も中止に…。そんな折り、今年２月にテレワーク中、心筋梗塞で急死しまったのである…。享年53。
マスクを愛した加藤さんのために今回の墓参のドレスコードは「マスク着用」。そう、ドクトル・ルチャの近年のマスクは加藤さんの作品である。このマスクをメキシコで手にした“プエブラ”ことアレハンドロ・ロドリゲスは「いい出来だね。これを作った職人のレベルはかなり高い。とても細かい部分まで丁寧に作られているよ」と感心していた。その名伯楽アレハンドロは天国に先立ってしまった。
もうご存知の方もいると思うが、１月４日放映の『開運！なんでも鑑定団』の新春３時間半スペシャル（テレビ東京）で、その加藤さんの遺品が取り上げられる。手前ミソながら、この企画を「闘道館」の泉館長に持ち込んだのは私…。それは今年の春だったと思う。「亡くなった人のものを鑑定するのもあり？ だったら加藤さんの存在はテレビ的に訴えるものがあると思うので…」と館長にプッシュ。最初から加藤さんの所持していた「あのマスクを…」とかではなく、コロナ禍に散ったマスク職人加藤賢さん自身の生きざま、マスク愛を番組で扱ってもらいたい、そこが一番大事なことと思った。それに番組のプロデューサーが乗ってくれたのだ。
夏頃のレギュラー放送を目指して話を進めていたのだが、コロナ禍で岐阜県高山に住む賢さんの弟・将さんの移動、出演がままならず、のびのびになる。秋になってコロナが落ち着き始めたのをみて、新春スペシャル枠として再始動したのだ。私も「断ち切れになってしまったのか」と思っていたけど、11月に館長から「生きてますよ。新春スペシャルですよ。制作会社のディレクターさんが清水さんに会ってマスクやマスクマンの歴史のお聞きしたいと言っていますが、ご都合は？」と連絡が入る。
そしてディレクターさんを我が家に招いてマスク学を教授。写真もたくさんお貸ししたので、あの恒例の解説の部分はかなりアカデミックなものに仕上がったのではないかと思う。プロレスのマスクやマスクマンの歴史が、どれだけディープなＶＴＲとなってオンエアされるのか。それも地上波の人気番組だから、相手はプロレスマニアではなく、お正月気分の一般視聴者…そこで「へーっ、そうなんだあ」と唸らせ、マスクというワンダーランドに引き込めたならば、してやったりだ。そこも今回のオンエアで楽しみなポイントの一つである。
東京を留守にしていたので、収録には立ち会えなかったけど、スタジオ出演した弟の将さんの頑張りや泉館長の鑑定後のコメントにも注目したい。放送は１月４日（火）午後６時30分から３時間半のトップバッター。『開運！なんでも鑑定団』のタイガーマスクのマスク登場時には館長が加藤さんにいろいろなアドバイスを求めたという経緯もある。その番組に加藤さんが扱われることこそ、一番の供養になると私は思っている。是非、ご覧になっていただきたい。
さて、昨日は中山競馬場で今年最後のＧ１「ホープフルステークス」が行われた。今年の２歳の若駒のナンバーワンを決める新人王決定戦のようなレースで、来年の日本ダービーへの試金石となる。このレースに私のＰＯＧ（ペイパーオーナーゲーム）の指名馬が何と３頭も出走した。2019年に生産された7389頭の中から６月に15頭を選び、そのうちの３頭をこの大舞台に送り込んだ、私の相馬眼（馬を見極める目）はドクトル・ルチャを超えたドクトル・カバージョの領域（大自慢）だ。それで結果は私の３頭の愛馬キラーアビリティが１着、ジャスティンパレスが２着、フィデルが４着だった!
さすがに愛馬のワンツースリーは無理だったけど、わかる人は、この結果を褒めてください。馬券も単複も、３連単(276倍)も的中して、年末に大金を手にする（金額は内緒…）。３年前の有馬記念で３連単を当ててドローンを買ったように、今回も記念に何かを買うことにしよう。我ながら、今年の締めはお見事でした！来年もこの調子で頑張ります。ということで、今年もコラムのご愛読いただきありがとうございました。１月５日のコラムはお休みさせてもらい、12日から。では、みなさん、良いお年を!
