ドクトル・ルチャの19○○ぼやき旅

【第599回】太閤猪木の弟

 私のワールトカップ予想も外れみたいだ。確か日本は予選リーグ敗退と予想したけど、嬉しい誤算でドイツ、スペインの2強を破ってベスト16まで行った。さすがにベスト8は駄目だったけど、よく頑張ったと思う。それよりもメキシコのベスト8を予想したのに、まさかの予選リーグ敗退…地元ではボロクソに叩かれている。1970年と86年の地元開催で2度ベスト8になったのがメヒコの最高位。7大会連続ベスト16だったのに…この体たらくな結果では叩かれて当然だろう。さて、決勝トーナメント…私が3連単BOXで予想したオランダ、フランス、イングランドはしっかり生き残っている。ただ、10日の準々決勝でフランスとイングランドがぶつかってしまうので、どちらかが消えて3位になることが叶わなくなる。つまりこの3連単は外れである。出来ることなら、ルスカvsアンドレ…いやオランダvsフランス(もしくはイングランド)の決勝ならば、馬券は外れても私の読みに狂いはなかったことが証明される。オランダが決勝に勝ち上がるには9日にアルゼンチン、13日にブラジル…私が消した南米の2強を破らなければならない。ハードルは高そうだ。

ほぼ毎試合観ているので寝不足。

イギリスのブックメーカー「ウイリアムヒル」の大会直前優勝オッズ

  • ブラジル 5.5倍 
  • イングランド 6.5倍 
  • フランス 7倍
  • スペイン 9倍
  • アルゼンチン 9.5倍
  • ドイツ 12倍
  • ベルギー 13倍
  • ポルトガル 13倍
  • オランダ 13倍
  • デンマーク 29倍

オランダとフランスの馬連でもなかなかの配当になりそうだ。参加32チーム中23番人気だった日本(251倍)は敗退してしまったけど、やはり本命のブラジルは強い。アントニオ猪木の天国からの後押しがあれば、ブラジルが突き抜けるかもしれない。ただルスカやアンドレ、アントニオ・ロッカ、エンリケ・エドにも頑張ってもらいたい。

新宿ネイキッドロフトに啓介氏来場。

さて、ブラジルの話が出たところで、ブラジルといえば、この方…アントニオ猪木の弟の猪木啓介さん。次号のGスピリッツのアントニオ猪木特集では、啓介氏と大塚直樹氏の対談の取材をしている(これ、どこよりも早く発表します)。啓介さんには2017年に私のトークショーにゲストとして来て頂いたことがある。とても誠実な人柄の温厚な方である。大塚さんとは新日本旗揚げの時からの戦友である。新日本の営業の後には、ブラジル関連の事業に多く関わって来られた。あのアントニオ猪木と100%同じ血を引きながら、性格は控えめで、兄のために常に影からサポートしてきた方というイメージだ。

私は先月発売の増刊の「新間寿vs初代タイガーマスク」対談の時に、アントニオ猪木を天下人の豊臣秀吉とするならば、“過激な仕掛人”新間氏は名軍師の黒田勘兵衛に例えることが出来ると論じた。秀吉は勘兵衛の知恵を借りて出世街道を二人三脚で突き進んできたが、信長の死後、秀吉は全国をほぼ平定すると、頭の良すぎる勘兵衛を恐れて大分の中津へ左遷した。では、豊臣政権下での佐山聡は誰に該当するのか。武断派でありながら忠誠心の高い加藤清正あたりか。日本国内では人気が高い(朝鮮出兵の際に虎退治してしまったけど…)。大塚さんは豊臣政権下でならば文治派トップの石田三成といったポジションか。では、啓介さんは誰に当たるかというと、そのまま秀吉の実弟・豊臣秀長のような人のように思える。秀長は兄秀吉の出世を陰から補佐し、天下獲りに貢献した右腕的な存在で、細やかで献身的なサポートに徹した誠実な人物だったという。秀吉もこの「控えめな影の人」…弟・大納言秀長を厚く信頼していた。まさに啓介氏そのもの…。猪木さんも最期に、この実弟を側に置いて身を委ねた。秀吉と秀長、猪木寛至と啓介…よく似ているが、一つ違うとするなら、弟の秀長は兄よりも先に逝ってしまったことだろう。この秀長がもっと長生きしていたら、徳川家康の政権…江戸時代も東京も無かったともいわれている。

大塚直樹氏と猪木啓介氏と。

秀長は秀吉より3つ年下。啓介さんはお兄さんより5つ年下である。現在、「シーディーシー」という医療関係の専務取締役を務める啓介氏。

「ずっと兄貴を看病してきましたが、僕自身は病気というものをしたことがないんですよ。風邪もひいたことがないんです」

 私は思わず聞き返してしまった。

「それには何か秘訣があるんですか」

「毎日2リットル以上の水分を取るとこです。別に水でなくてもお茶とかでもいいんです。それで発酵食品を食べ続けることです。特に納豆がいいですね。納豆菌は身体ととてもいい。私は毎日納豆を食べて、大量の水分を摂取していますよ」

「アントンハイセル」でのバカスでの失敗から、長年発酵に対する研究の末に導き出した、一つの健康法といえるのかもしれない。私もお会いした翌日から大量の水分と納豆を摂取としているが、毎日となると…出来そうでなかなか出来るものではない。猪木流の健康法…みなさんも是非トライして風邪をひかず年末年始を過ごしましょう。  ああ、そうそう、啓介氏と大塚氏の対談…アントニオ猪木の最期の様子と知られざる素顔、猪木家・相良家のルーツ、ブラジル関連事業の裏側などとっても興味深い秘話が満載なのでお楽しみに!

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