不可解な判定とか、クーラーや肉が無いとか、いろいろ言われたけど、パリ・オリンピックが終わった…。黒い部分は横に置き、最後の1週間も日本のメダルラッシュは凄かったね。中でも近代五種の佐藤大宗選手、高飛び込みの玉井陸斗選手、女子やり投げの北口榛花選手…日本初の競技でのメダル獲得は感動した。また新競技のブレイキンも最初は「なんじゃこれ、スポーツ?」という目で見ていたら、どんどん惹き込まれて、スローモーションになった時の動きなど神業の連続だと感心。最後は虜になったよ。本名を名乗らないのも、最初は「おいおい」と思ったけど、これもリングネームかと思えば自然と納得。スケボーみたいにアメリカの若者のカルチャーから始まったのだから、それもありかと…年取った脳みそを柔軟にしようと努力した。あれはピッツバーグが舞台だったか、映画『フラッシュダンス』(1983年)を観てストリートダンスに注目したことがあった。あれが40年経ってオリンピック競技に昇華したのかと思った。金メダルのAMIさんは素人目にみても確かに凄かった。素人が観て凄い…路上で始まったブレイキンの基本はそこかもしれない。93年頃にAAAのスペル・カロとウイナーズが試合前のパフォーマンスでああいう踊りをしていたが、ブレイキンの動きはプロレスの試合中に上手く取り入れたら面白いと思った。
そしてレスリング。グレコローマンは1984年のロス以来、40年ぶりに文田健一郎選手が金を獲得。翌日には日下尚選手が続けて金メダルを獲る。1964年の東京五輪以来の連続獲得ということらしい。フリーに比べてグレコは日本人には厳しいスタイルだったのであろう。涙を呑んだ中には1972年の鶴田友美もいたわけである。天国でジャンボは文田選手や日下選手の活躍を観ていただろうか。女子レスリングが全階級金を獲れるほどメンバーが揃っていることは大会前から知っていた。特に藤波朱里選手の強さは圧巻だった。私の兄貴から「あれは藤波辰巳の孫娘なのか?」とLINEが来た…。私個人のパリ五輪の日本人選手ベストシーンは女子サッカー、なでしこジャパンがブラジルを大逆転した谷川萌々子選手のロングシュートだと思った。それを超えたのが女子レスリング62キロ級準決勝で元木咲良選手が絶体絶命のシーンで放った反り投げだろう。あれほど低くい位置からではないけど、一瞬ジャンボのフロント・スープレックスが脳裏をよぎる。ジャンボは途中で手を離して投げ捨てたけど、元木選手のそれはグリップしたまま脳天から落としたよ。こんな痛快な勝利は観たことない。その闘志が翌日の金メダルに結びつく。観てない人はYouTubeに上がっているので、チェックしてみてね。最後にメキシコのメダル数は、男子ボクシング71キロ級のマルコ・ベルデの銀と、板飛び込みの銅を加えて、銀3と銅2で全体の65位(日本は金20、銀12、銅13の全体3位)。これはアマチュア競技への取り組み方や育成、国の補助、オリッピックへの意識の違いなど、さまざまな要因があるだろう。五輪出場よりプロで稼ぐことが最優先のメキシコ人…そんな中でマルコ・ベルデの名はインプットしておく必要がありそうだ。
マスク作りのゴールドメダリスト登場!土曜日の闘道館の『ローリン2』はお陰様で大盛況でした。北は北海道から2人、西は岡山から…マニアコたちが集結しました。当然、お客さんの熱気も上昇。2度目だからローリンも手慣れたもの、特製のカパ(マント)を着用して入場して来るなど演出も考えてくれていた。トークは、ローリン製のマスクを320枚持っているという北海道のNさんの全コレクションをローリンとともに検証する。さすが来場のマニアコたち…マイナー選手のことも良く知っているし、ローリンも自分が50年間やってきた仕事、作品をよく憶えている。さすがである。
そして後半はオークション。これはこの『ビバ・ラ・ルチャ』を15年前に新宿で始めてから時々やってきた私の得意分野。私は1998年からサラブレッドの最大のセリ市(セレクトセール)を毎年欠かさず見て来た。1開催2日間で計18時間くらい…。そこで鑑定人=オークショニアのセリの進行の仕方、口調、リズムを研究してきた。その成果を私のトークショー内で発揮する時が来た。鑑定人のリズムと煽り文句がセリの結果を左右するので神経を使う。闘道館に舞台を移してからはハンマーも新調した。10月の時は即売会で売れ残ったものをセリにかけたが、今回、ローリンが持参した42枚のマスクの中から私が7枚セレクトして、それをオークションに回した。それ以外に飛び入りでローリンが入場時に着用したマスクとマントのセットとドクトル・ルチャのローリン製マスクを上場する。そして始まった激しいビッド(入札)の嵐。ここから史上最高のバトルが展開される。これはセリに参加していない人たちが見ても痛快なSHOW TIMEだったのではないかと思う。公平でなくてはならない私も、かなり興奮したよ。最高取引額は何のマスクだったのか!その模様を含め、今回のイベントはDVD化して闘道館で販売するようなので、来られなかった方も是非、お買い求めください。DVDで見ても、あれはかなり面白いと思うよ(特典映像あり)。
9月12日出発の『ドクトル・ルチャと行く、ルチャリブレツアー』(メキシコ観光主催)は、現在も募集中だが、締め切りはもう間近。13日のアニベルサリオは何とリングサイド3列目を確保。間近で観戦できるよ(それすごいじゃない!)。もちろん、いろんなマスク職人の工房にも行く予定で、ローリン曰く「是非、我々の工房にも来てください。妻が自慢の手料理を用意しますよ」と。出発前に希望の選手名と色など希望を言えば、ローリンがそのマスクを作って工房で手渡ししてくれるとのこと…それもいいねえ。ツアー参加希望の方は是非、メキシコ観光 03-5811-1791 伊藤までご連絡ください。もう時間がないよ!
さて、果たして『ローリン3』はあるのか、ローリンに聞く。「私も歳だし、長時間のフライトはきつい。だけど、いつになるのか、時間をおいてまた来たいですよ」とのこと。それが決定した時には即売やオークションの割合や進行など、みなさんの意見を闘道館さんに伝えてください。ともかく、今回は私自身も楽しめたショーに終わって良かったと感じました。暑い中、参加して頂いた方たちに厚く御礼いたします。アスタ・ルエゴ。