ドクトル・ルチャの19○○ぼやき旅

【第734回】いよいよ週末に

さあ、今週土曜日と日曜日はイベントの連チャンだ。25日は昼12時からザ・グレート・カブキの居酒屋「BIG Daddy酒場かぶき うぃずふぁみりぃ」(18日に完全閉店)にて貴重なプロレスグッズ、在庫等大放出の特別オークションが開催される(飲食の提供はなし)。ここで私はオークショニスト(セリ鑑定人)の大役をやらせてもらいます。先週、ここでお伝えした「自作・実使用の忍者風の頭巾」…すみません、カブキさんの勘違いで、これは日本製の未使用品でした。改めて訂正させていただきます。よってオオトリからは外しますが、それでもあれが欲しいという方は、ちゃんと上場はしますので、ビッド(競って)してみてください。その代わりに新たに上場されるのが、輪島大士と組んだ88年か、高野俊二と組んだ89年の『世界最強タッグ決定リーグ戦』の入場式用のタスキ。これも貴重品である。また、「土曜日にはどうしても行けないけど、あの品がほしい」という方に朗報。落札額を伝えてもらえれば、それをリザーブできることに決定しました。もちろん、それ以上の額になっても競ることはできません。また参加費等を払って現場に来てくれた来場者の方が有利ということは承知願いたい(さらに厳選に厳選された一部の品への外部参加は不可。要お問い合わせを)。セリの席に関してはまだ若干あります。予約方法…「かぶき うぃずふぁみりぃ」のFacebookのメッセンジャーで申し込みを受付中(マジでお早めに!)。ご来場か、外部参戦か、ぜひ奮ってご参加ください。

最強タッグのタスキも上場される。

そして日曜日も昼から巣鴨の『闘道館』でビバ・ラ・ルチャVol.58『ドクトル・ルチャと行くルチャ・リブレ・ツアー帰国報告会&エル・パンテーラのトーク&マスク即売会』が開催されます。今回の私が企画監修したメキシコツアー(主催/メキシコ観光)は3年目。毎年クオリティーが上がっているが、今回は「もうこれ以上のことは出来ないだろう」という域の完成度だったと自負している。前半のメキシコシティで過ごした3日間は、詰め込めるだけ詰め込んだルチャ三昧の日々。観光らしい観光はひとつもしていないが、お土産を買う時間はたっぷり取った。そして後半はメキシコシティを飛び出して地方都市へ。これが私がみんなに体験させたかった旅の醍醐味。大都市のメキシコシティの喧騒は疲れる。渋滞、クラクション、路面の悪さ、治安…それがこの巨大都市を離れると景色も何もかもが一転する。前回もメキシコシティからトラスカラ経由でプエブラ、さらにパチューカとメキシコシティの周辺都市を巡った。東京から沼津、甲府、前橋を巡ったという感じかな。でも、今回の旅はさらに遠くへ遠くへと旅をした。

いよいよ、日曜日。巣鴨へ。

メキシコシティから北西へ…ケレタロ、サンルイスポトシ、グアナファト、レオン、グアダラハラへとバスは西部劇に出てくるようなサボテンだらけの荒野を走った。家もまばら、牛や馬だけが時々現れる広大な原野だ。東京から静岡、岐阜、米原、岡山くらいを移動したと言ったらいいのかなあ。ここで泊まったサンルイスポトシ、途中で寄ったグアナファトなどは、町の静かさ、美しさはメキシコシティと大違いだ。こうした街から街へルチャに関わる選手、関係者、OBを尋ねながらの旅は楽しい。そこでは日本では決して味わうことのできない大自然と歴史を堪能できる。最終目的地…メキシコ第2の都市グアダラハラも私が絶対にお薦めする最高の街である。私はグアダラハラには4度目。でもこの街だけは飽きない。2週前にも触れたが、今回、ここで体感したルチャは私の長いキャリアの中で一番であった。恐らく参加者全員が同じ思いだったのではないだろうか。それがどんなものだったのか、巣鴨でみんなが熱く語ってくれるはずだ。

観光も少しだけしたよ。

今回、私の息子もツアーに参加した。1993年12月以来だから32年ぶりのメヒコ。前回はまだ6歳だった。クリスマスシーズンでルチャの興行は無かった。アレナ・メヒコではサーカスを観た。アレナ・メヒコの事務所で「トマスの息子のためにどこかでルチャの興行が打てないものかなあ」と言ってくれたのはピエロー・ジュニアだった。口八丁手八丁だったピエローも今では車椅子で小さくしぼんで私が誰かも認識できない状態だ。マスカラスの事務所兼別宅へ行くと、初めて見る私の息子を見て「わんぱくそうな顔をしてるな」と笑い。「よし、ケーキを食べに行こう。美味しいケーキ屋があるから」と息子の手を取ってケーキ屋へ向かった。その後ろ姿は今も忘れない(もちろん素顔だよ)。息子は日本でもマスク姿よりも素顔で会っている時間の方が長いと思う。息子は今、思い出しても「マスカラスはイケメンだよ」と言う。今回、マスカラスと会えるチャンスがあったのだが、残念ながら実現せず。それ以外の行程はパーフェクトに進行した。ユニバーサルやみちのくを嫌というほど観させられた幼少の彼に、初めて本場のルチャを観させられたのは良かった。そして現地で父親がどれだけ多くのルチャドールやOB、関係者たちに長年慕われ、支えられてきたのか、本場のリアルな「ドクトル・ルチャ」の姿を見せられたのもとても良かったと思っている。

息子がマスカラスデビューの地に。

今回のツアーに参加した12名中、11人が闘道館に来てもらえる。遠くは四国や大阪からはるばるこのイベントのために足を運んでくださることに感謝。恐らく楽しかったと感じてくれたから、みんなに再会したいと巣鴨まで来てくれるのだろうと思う。それだけの感動を与えられたと思うのだが、その辺は彼らの旅の感想を改めて聞いてみたいと思う。それは「次は行きたい」と思っている方たちの大事な参考意見になるであろう。

後ろの連中は連行された。狂乱の夜。

この日は忙しい。後半はエル・パンテーラのトークショーだ。息子も来ているので壇上に上がってもらう。そこでは最初にドクトル・ルチャの新マスクのお披露目をしてもらう。私の細かい注文通りにちゃんと仕上がっているだろうか。今度が7メーカー目の作品。どんな出来か楽しみである。そしてトークに関しては「マスク職人としてのパンテーラ」というテーマに絞ろうと思っている。本人のライフストーリーは別にロングインタビューをして、それはGスピリッツの“アリーバ・メヒコ”で連載したいと思っている。マスクの即売会をどのように進行するかは、当日、持ち込まれたものを把握してから決めたいと思います。ローリンの時のように人気が集中しそうなものはオークション形式にするかもしれません。そして最後は撮影会とサイン会。パンテーラ親子が希望の方はスリーショットも可。そこは館長にお任せしましょう。ということで日曜日もかなりタイトなスケジュールになりそうなので、みなさんご協力お願いします。みなさん、土曜日、日曜日に小石川と巣鴨でお待ちしています。

ドスが見守る中、パンテーラはお仕事。

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