行ってきましたよ。帰ってきましたよ。メキシコから…。金曜の早朝に帰国して、家に帰ったら耐震工事中で煩くて居られず、新鮮な海鮮と温泉を欲して湯河原温泉へ行く。新鮮なお刺身定食を食べて、“薬師の湯”(ナトリウム・カルシウム_塩化物・硫酸塩泉)にゆっくり入ってハポネス(日本人)に復帰。さらにブルー・デモン号で箱根のワインディングを吹っ飛ばし、コーナーを攻めてスカーッとする。ここで心身ともに整えたせいか、超珍しく時差ボケの難から逃れることが出来た。それにしても今回の『ドクトル・ルチャと行くルチャ・リブレ観戦ツアー2025』は我ながら完成度マックスのツアーだったと自負している。何せ、体力がいる。メキシコに慣れていると思われている私でさえ、途中、胃が痛み、貧血にもなった。ともかく参加14人が完走し、無事で帰れて良かった。4つ観た試合はすべて個性的だったが、特にアレナ・コリセオ・デ・グアダラの興行は、46年のルチャの生観戦歴のある私が“間違いなくヌメロ・ウノ”(ナンバー1)と言い切れる素晴らしいものだった(マジで!)。当然、参加者たち全員が超カルチャーショックを受けていたようだ。

試合以外でも私が考えて詰め込んだ旅先の企画に、みんな喜んでくれた。移動バスでメキシコの荒野を町から町へ約800キロ旅したのは今回の目玉となった。今まで見せることの出来なかった地方都市、大自然、歴史、そして現地の選手関係者との出会いを、参加者たちに体験させることが出来たのは良かった。成田に戻って来た時、みんな満足そうな顔をして口々に「また来年も行きたい」と言ってくれたことは嬉しかった。確かに近年の円安で参加費は高いけれども帰国した彼らからは「あの内容ならば決して高くないですよ。出したものの倍以上、絶対に得られないすごい経験が出来ましたから…」との声ももらった。もっと具体的に現地で何があったのか書いてほしいと思うかもしれないけど、それは今月26日(月)に闘道館に来てくれた人たちにだけ詳しく語ろうと思う。人生観を変えるような強烈なメキシコでの旅を伝え残したい(自慢したい)ので、今年も闘道館で報告会をやります(もうチケット販売しています)。

一度メキシコでルチャを観たいけど危険だからと敬遠している人、ツアーがあるのは知っていてもお金で悩んでいる人、休みが取れるか心配な人、特にルチャが好きなわけじゃないけど一度メキシコへ行ってプロレスを観てみたい人、メヒコのレジェンドたちに現地で会いたい人…一旦すべてをクリアして、まずは今回我々がどんな凄いツアーをやって来たのかを覗きに来てほしい。巣鴨まで来ればメキシコを体験できます。闘道館まで来れば「やっぱり行けば良かったなあ」か、「来年はお金と時間を作って何とか行こう」となるはず。「俺はどうしても行けないけど…せめて行った気分になりたい」という方も「ビエン・ベニードス」(ウェルカム)である。今回はツアーの報告会と、みちのくプロレスに来日するエル・パンテーラのトーク&マスク即売会の二部構成だ。パンテーラは前日25日(土)の新木場で試合をする。パンテーラ親子vsサングレ・アステカ親子という好カードだ(これも必見)。そちらも合わせて是非、観戦してほしい。

今回のツアーで、我々はケレタロにあるパンテーラの自宅を訪問し、彼のマスク工房を見学してきた。父のパンテーラと現在CMLLに所属する長男のエル・イホ・デル・パンテーラ(メキシコシティ在住)は親子二代のマスク職人だ。彼らはCMLLの選手たちのマスクを多く手掛けてして多忙だ。そんなパンテーラ・パパに私は現地でドクトル・ルチャのマスクを発注した。現地で採寸し、前マスクの原寸コピーとコンテを渡し、デザインや色の説明をして納得してもらう。2019年にSOLUCHAの林雅弘氏の作ったブルーのゴムラメマスクが最終形とし、2年前にローリンがそのデザインを完コピしてボディバランスを整えた。馬が頬を走る現マスクのデザインが完成形と私自身思っていたのだが、思うところあって今回モデルチェンジすることにした。現在、病床にある岡田清二氏の原画を元に今は亡き加藤賢さんが手直しして作ってくれたドクトルマスク。その基本となる目と鼻は残すが、それ以外を大幅に変えることにした。その完成した新マスクを持ってパンテーラは24日に来日。26日の闘道館でお披露目しようと思う。2年前のローリン製や去年のフエルサ・ゲレーラ製のドクトルマスクと同じように闘道館での初お披露目となる。そして今まさに、ケレタロのパンテーラと、パーツの大きさや形、貼る位置などをメールで細かく相談、指示している最中。出来上りを楽しみにしてください。マスクが完成するまでの過程を細かく写真を収めさせているので、それも公開します。

さて、実はこの闘道館の前日(25日)昼にも私はイベントへの出演?があります。カブキさんのお店の閉店にともなって、店内に飾られていたグッズ類の処分セリをやるので、そのオークショニスト(鑑定人)をすることになったのです。実は7月末にカブキさんのお店に飲みに行った時、安子夫人から「ここにあるグッズ類をどうしたらいいですかねえ」と相談され、即座に閃いたのが今回のオークションである。オークションの鑑定人役は1998年からサラブレッドの“セレクトセール”等で手法を毎年学習してきた。『ビバ・ラ・ルチャ』(私のトークショー)では初期から長年やってきている得意技なので、「お任せください」って感じで企画したというわけ。以下、主催者からのお知らせに私が少し加筆しました。
『ザ・グレート・カブキの居酒屋「BIG Daddy酒場かぶき うぃずふぁみりぃ」が完全閉店に伴い、27年間の感謝を込めて特別オークションを開催』
同店は1998年に飯田橋で開業、現在の小石川へ移転を経て2023年12月閉店後、不定期で特別営業を続けていたが、マンション建設のため店舗取り壊しが決定しており10月18日が最終営業となります。「かぶき うぃずふぁみりぃ」は、最終営業後、長年の感謝の気持ちを込めて店舗に飾っている貴重なプロレスグッズ、在庫等大放出の特別オークションを開催します。

・日時:2025年10月25日(土)12時~
・開始場所:BIG Daddy酒場かぶき うぃずふぁみりぃ(東京都文京区小石川1-25-9)
※都営地下鉄三田線白山駅から徒歩729m
・参加費:3000円 / 現金にて当日支払
・参加定員:20名/予約制
・参加資格:オークションに参加、落札した商品をご自身でお持ち帰りできる方
・予約方法:かぶき うぃずふぁみりぃのfacebook のメッセンジャーで申し込み
※参加者名、当日連絡がとれる電話番号、参加人数をお知らせください)
※申し込み多数の場合は抽選のうえ参加者を決定します。
※営業終了しているためお食事やお酒の提供はなし。

オークションの鑑定人は私、元週刊ゴング編集長、ドクトル・ルチャこと清水勉。店主のカブキ夫妻とともにオークションの品物にまつわるエピソードやお店の思い出などを語りながら20点ほどを出品予定です。落札者とカブキさんの記念撮影もあり。
なお、出品される物の一例は次の通り(上場される順番は当日決定)。
・スタン・ハンセンのテンガロンハット
・三沢光晴の超世代軍時代、プロコレクションのジャンパー
・カブキ忍者鎖帷子の頭巾
・カブキ等身大パネル2体
・スタン・ハンセン&ブルーザー・ブロディの写真パネル(ハンセンサイン入り)
・マジック・ドラゴン本物マスク
・ドリー・ファンク・ジュニアのジャンパー
・カブキイラスト、油絵など他多数
是非、みなさん、思い切ってビッド(競って)してください。
<オークションお申し込みの方へ>
・オークションには是非積極的にご参加のうえお楽しみください。
・落札した商品は当日ご自身でお持ち帰りください。
・椅子席ではなく店舗2階リビングにお座りいただく形式になります。(座布団あり)
・開場時刻はイベント開始10分前を予定しています。
ということで、25日、私はこのオークションの後に新木場でパンテーラ親子の試合を観に行き、翌26日は闘道館へ…かなりハードな2日になりそうだ。 どちらのイベントも振るってご参加ください。